真紀ちゃん お姫様

作  竹海 楼蘭

 めっきり秋めいてきた十月のある日、真紀ちゃん一家はパパの会社の懇親会にお呼ばれされました。
 超がつくくらい豪華なホテルにお泊りということで、真紀ちゃんも普段の格好で出かけるわけにはいきません。よそ行きの中でも特上のドレスできちんとおめ かしして、しっぽ(ツインのサイドテール)にもフラワーアレンジメントの飾りをあしらった真紀ちゃんは、まるでお伽の国のお姫様みたいでした。
 特別もいいところのお洋服もそうですが、パパとママに連れられて、タクシーで出向いた先のホテルのお部屋も想像以上だったものですから、パパとママ以上に、真紀ちゃんは大はしゃぎ。寝室のベッドなんか、大きい上に柔らかくて、まるでトランポリンのよう。
 やがて、夜になって催されたパーティーでは、広い会場と大きなテーブルに、見たこともないお料理が次々と運ばれてきて、とても美味しくいただくことができました。
 ベッドもふかふか、お料理も美味しくて、挨拶に来る人はみんな、真紀ちゃんのことを「かわいいね」とか「いい子だね」と褒めてくれます。
 雰囲気やおだてに弱い真紀ちゃんのこと、つい調子に乗って、乾杯のときにシャンパンを飲んでしまったのだから、さあ大変。
 皆さんの前でお歌をはじめたり、パパの会社の偉い人たちにお酒を注いで回ったりと、大活躍にして危なっかしいことこの上ありません。
 パーティーに出席した皆さんは喜んでくれていますが、パパとママは赤くなったり青くなったり。
 そんなだから、ついに真紀ちゃんの酔いも回って、千鳥足もいいところです。
 「ま、まきのすけ、そろそろお寝むじゃないのか?」
 ついに見かねたパパの一言に、真紀ちゃん、大あくびでお返事。
 いくらアルコール度数が低いとはいえ、お酒を飲んだのはこれが初めてです。気持ちいいのと眠いのとが一緒になって、真っ赤なお顔で頷いた真紀ちゃんは、パパから鍵を預かって、先にお部屋に戻ることにしました。
 けれども、宴会場から出た真紀ちゃん、持ち前の好奇心に、お酒の勢いも手伝って、ホテルの中を探検したくなりました。
 絨毯を敷き詰めた廊下や階段、デパートのよりも広くて、全面が鏡張りになっているエレベーターなど、目新しいものだらけのホテルは、真紀ちゃんをまっすぐお部屋に帰してはくれなさそうです。
 ええい――こうなったらもう、探検あるのみです。
 大きなお城みたいなホテルの中、お姫様というよりは冒険家になった気分で、探検を始めてしまった真紀ちゃん。エレベーターに乗った途端、割り当てられたお部屋のある階ではなく、最上階のボタンを押してしまったのは、やはり好奇心の成せる業だったのでしょう。
 エレベーターは、真紀ちゃん一人を乗せて、最上階の二十階まで、ノンストップで登っていきます。もちろん、小さい真紀ちゃんのことですから、車椅子の人用のボタンを押したのは、言うまでもありません。
 「わぁ……」
 チーン、という音を立ててドアが開くと、そこには見たこともないような景色が広がっていました。
 遠くに都心の夜景を見渡せるロビーも、ロビーの真ん中にあるシャンデリアも、どれもこれもが本物のお城みたいです。広い廊下にはランプを模した灯りが並んでいて、お部屋も数えるほどしかありません。
 そう――ここは、ホテルの最上階に位置する、ロイヤルスイートなのでした。
 ここにお泊りするには、一泊だけでも、真紀ちゃん一家のお部屋の代金に、さらに丸が二つくらいつくのですが、そんなことは知らない真紀ちゃん、とりわけ豪華そうな扉を見かけて、思わずドアノブを回していました。
――ギィイ……。
 蝶番が軋む音とともに開かれた扉の向こうは、本当にお城の中みたいでした。
 天蓋のついたベッドや、足首までが埋まってしまいそうなカーペット、窓際にはラウンジも完備されています。こんなところにお泊りしているのは、本物の王子様に違いないと、真紀ちゃんはそう思いました。
 「――こんばんは」
 初めて見るものばかりで、お部屋にいた人に気がつかなかった真紀ちゃん。お風呂上りなのでしょう、バスローブを着たまま声をかけてきた人に、お行儀よく「こんばんは」とお返事しました。
 と、そこでまた、その人に見惚れてしまった真紀ちゃん――ですが、無理もありません。
 なぜならば、その人は外国の人で、金色の髪の毛と青い目をしていて、本当の王子様みたいに見えたからです。

 「……王子様なの?」
 首を傾げた真紀ちゃんの唐突な質問に、その人はちょっとだけ笑ったようでした。
 「そうですよ、可愛いお姫様」
 ちゃんとした日本語で、真紀ちゃんの前に歩み寄ってきた王子様は、そのまま跪くと、真紀ちゃんの手を捧げ持って、手の甲にキスしてきました。
 紳士的なその態度に、すっかり気をよくしてしまった真紀ちゃん、肩を抱かれて連れられるまま、ラウンジの椅子に腰掛けました。
 「お名前は?」
 「真紀っていうの」
 オレンジジュースに氷を浮かべたグラスのストローに口をつけて、真紀ちゃんは素直に答えました。お隣の王子様は、真紀ちゃんのと見た目は同じでも、お酒の入ったスクリュードライバーという名前のカクテルを飲んでいます。
 初めて逢った人なのに、シャンパンの勢いもあって、お話が弾みます。王子様は何回もお仕事で来日しているらしく、日本語がとてもお上手でした。
 外国の、それもかっこいい男の人と出会えたことで、調子に乗ってきた真紀ちゃん、王子様相手に、いろんなおしゃべりを始めちゃいました。
 自分のこと。家族のこと。学校のこと。大好きな公園のこと。今晩のパーティーのこと。それに、今までパパやママにも話さずにいた、あんなことやそんなこと――思わず赤面してしまうような、いけないことまで……。
 王子様は、そんな真紀ちゃんに調子を合わせて、相槌を打ったり、じっと聞いてくれたりしました。けれども、バスローブのお股のところが、なんだかにょっきり膨らんで見えるのは、気のせいなのでしょうか?
 「それではお姫様、今度は僕と踊っていただけますか?」
 おしゃべりも一段落したことですし、王子様は真紀ちゃんの手を取って、ダンスに誘いました。
 幼稚園や小学校での学芸会でしかダンスをしたことのない真紀ちゃんですが、そこは王子様がちゃんとリードしてくれます。ルームラジオから流れてくる音楽 に合わせてステップを踏み、くるくると回ってはドレスの裾を翻させる真紀ちゃんは、まるでお伽話の中のお姫様みたいです。
 王子様とのおしゃべりもダンスも、時間が経つのも忘れてしまうくらい楽しくて、とても素敵でした。すっかり酔いも回って、気分が良くなってしまった真紀ちゃん、お顔もほんのり赤く染まって、瞼もとろんとしています。
 やがて、真紀ちゃんが踊り疲れた頃、王子様は真紀ちゃんをお姫様抱っこでベッドまで連れていってくれました。
 「マキ、可愛いよ」
 王子様に見つめられて、そんな風に囁かれると、なんだか胸がどきどきします。
 「えへへ」
 嬉しくて照れ笑いの真紀ちゃん、すぐ目の前に王子様のお顔がある、と思ったのも束の間、ちゅっと唇にキスされてしまいました。
 夢見心地とは、今の真紀ちゃんみたいなことを言うのでしょう。唇を軽くついばまれて、舌がそっと入り込んでくると、おなかの奥からふわふわして、思わず王子様の首筋にしがみついてしまったほどです。
 「……ぁ……んむぁ……」
 王子様と交わすキスはとても情熱的で、真紀ちゃんはもう、王子様のなすがままです。
 オレンジとお酒の匂いに包まれて、いつしか生まれたときと同じ姿にされてしまった真紀ちゃん。バスローブを脱いだ王子様に可愛がられているうちに、すっかり気持ちよくなってしまいました。

 首筋にも、ぺったんこなおっぱいにも、おへそにも、ぴったりと閉じたあそこにも、体じゅうくまなく王子様のキスは続きます。そんなだから、真紀ちゃんもキスしてあげたくなって、王子様のおちんちんの先っぽに、チュッてしてあげました。
 外国の人のおちんちんですから、真紀ちゃんがこれまでにいろんな目に会ったおちんちんよりも、一回りも二回りも太くて長くて大きかったのは、言うまでも ありません。先っぽしかお口に入りきらず、両手で握っても、まだまだ余裕があるくらい、王子様のおちんちんは群を抜いていました。
ちゅっ……ちゅぷっ……ちゅるっ……ちゅむっ……。
 普通のおちんちんがウィンナーソーセージなら、王子様のおちんちんはフランクフルトといったところでしょうか。ともあれ、上手におしゃぶりできないぶん、せっせと舌と手を動かしてカバーします。
 すでに、よだれで王子様のおちんちんはびしょびしょですが、それは真紀ちゃんのあそこも同じこと。皺一つないシーツに、点々とした染みが広がっていることからも、そのおもらし具合がわかるというものです。
 そうやって、真紀ちゃんが一生懸命お口で頑張っている間、髪や頬っぺたをなでなでしてくれていた王子様は、頃合いを見計らって、真紀ちゃんの体をベッドに横たえました。
 「――マキ……」
ずにゅ……。
 おちんちんの先っぽが、割れ目に押し当てられます。怖い、と思う気持ちは、王子様に名前を呼ばれて、キスと一緒に挿入されたことでなくなりました。
……ずっ……。
 ゆっくりと、おちんちんがあそこを押し分けて入ってきます。びりっとした感覚が襲ってきますが、それよりもキスのほうが気持ちよくて、真紀ちゃんの体から次第に力が抜けていきます。
 「……あ――ッ!」
……ずんっ!
 とうとう、おなかの奥の奥までが、王子様のおちんちんでいっぱいになりました。
 いつもなら、張り裂けそうなくらいに痛いはずですが、お酒の味のするキスでメロメロになってしまった真紀ちゃんのこと、自分の腕くらいもあるおちんちんを迎え入れてもへっちゃらなようです。
ずにゅっ……ずにゅっ……ずにゅっ……。
 「ぁんっ! あんっ! あぅんっ!」
 王子様のおちんちんが、おなかの奥を突き上げるたびに、口から自然に声が漏れてしまいます。おへその下はおちんちんの形にぽっこりと膨らんで、 おなかが突き破られてしまうのではないかと、ちょっとだけ心配になりました。
 「……んむぁ……ふぁ……んぅ……」
 それでも、王子様のキスを受けると、そんな心配もどこへやら、気持ちいいことだけしか考えられなくなってしまいます。
ずぷぅっ! ずぷぅっ! ずぷぅっ!
 日本語とダンスが上手な王子様は、エッチなことも上手でした。真紀ちゃんが痛がったりしないように、最初はゆっくりと、慣れてくるにつれて激しく腰を動かして、真紀ちゃんの奥の奥をずんずん突き上げてきます。
 「ぁん……気持ち……いいよぉ……」
 王子様の大きなおちんちんは、真紀ちゃんのちっちゃな子宮の中にまで入り込んできます。行き止まりのところをずんずん突かれるのは、息ができないくらい苦しいのに、それと同じくらい気持ちのいいことでした。
 エッチの真っ最中でも、王子様の手は休むことなく、おっぱいを優しく撫でてたり、先っぽを弄ったりしています。あそこの気持ちよさと、おっぱいのくすぐったさ、キスのとろけるような甘さに、真紀ちゃん、すっかり王子様のことが大好きになりました。
 「ほら……見てごらん? マキのあそこが、僕のでいっぱいになってるよ」
 真紀ちゃんの足を掴んで、ぐっと持ち上げた王子様の言う通りに目を向けると、あそこは真っ赤なお口をいっぱいに開けて、王子様のおちんちんをおいしそうに咥えています。そのエッチすぎる光景から、真紀ちゃんは目を離すことができませんでした。
ぢゅぷぅ……っ……ぐぷぷっ……。
 ものすごく大きなおちんちんが、根元まですっぽりとあそこに収まっているのに、真紀ちゃんはちっとも怖くありません。その証拠に、真紀ちゃんのあ  そこからは、透明な蜜がたっぷりと溢れ出して、おへそのほうまで垂れてきています。
 「んふぁ……王子様ぁ……もっと、もっとぉ……ぐりぐりって……してぇ……」
 真紀ちゃん、すっかり目覚めてしまったみたいです。王子様のおちんちんでぐりぐりされて、おなかの奥のほうから気持ちよくしてもらいたくて、もう我慢できません。
 自分から王子様にしがみついて、王子様に合わせて腰を揺らす真紀ちゃんは、すっかり王子様の虜になっていました。
 上になったり、下になったり、横になったり――色んな体位でする王子様とのエッチは、まるで舞踏会のようです。王子様にリードされて、ステップを踏むように腰を揺り動かす真紀ちゃん、いつの間にか、すっかり夢中になっていました。
 「マキ……マキ……ッ! っ……ぅあ……ッ!」
びゅっ! びゅぐんっ! びゅるるっ! びゅぷっ!
 真紀ちゃんのおなかの中で、王子様は何度も何度も射精しました。
 ちっちゃなあそこは王子様のおちんちんに馴染んで、ゆるゆるのぬるぬるになっています。まだ赤ちゃんのできない子宮にも、王子様のおちんちんが入り込んで、たくさん射精されたこともあって、おなか全体が膨らんで見えます。
 「王子様ぁ……王子……さまぁ……」
 真紀ちゃんはもう、王子様のことだけしか考えられないようです。このときばかりはパパやママのことも忘れて、王子様が一番大好きな人になっていました。

 タフな王子様とのエッチは、まだまだ終わらないようです。こんなにたくさんエッチしたのは初めてのこと、真紀ちゃん、今度は自分のほうからおねだり。
 まるで夢の中にいるみたいに、王子様との蜜月は続きます。たくさんキスして、たくさんエッチして、たくさん気持ちよくしてもらって、たくさん射精されて――。
 やがて、時計の針が十二時を回りました。
 何度目かも忘れてしまった気持ちよさの果てに、真紀ちゃん、とうとうおねむのようです。もっとも、真紀ちゃんにしてみれば、キスされたときから夢と現実の区別がつかなくなっていたのですが。
 「……マキ――?」
 さすがにくたびれたのか、ここにきてようやくおちんちんを抜いた王子様は、ベッドの上で寝息を立てている真紀ちゃんが、エッチの間じゅう、ずっと握り締めたまま、決して離そうとはしなかった鍵を見逃しませんでした。
ごぽっ……ぶぴゅ……ぷちゅっ……。
 ぽっかり開いたあそこからは、王子様の精液がお尻のほうまで溢れ出しています。王子様としても、このまま別れてしまうのは名残惜しかったことでしょうが、これ以上、真紀ちゃんに無理をさせるわけにもいきません。
 ちょっとだけ悲しそうな顔をしつつも、幸せそうな寝顔にそっとキスして、王子様は真紀ちゃんの体を抱きかかえると、バスルームへと向かいました。

 パパとママが二次会からお部屋に戻ってくると、真紀ちゃんは二つあるベッドのうち、一つを独り占めして、安らかな寝顔でお出迎え。
 「……んにゅ……王子様ぁ……」
 まだまだ夢の続きなのか、寝言で王子様の名前を呼んだところで、何も知らないパパとママは微笑ましそうに愛娘を見つめています。
 真紀ちゃんを起こすのもためらわれるからと、そんな理由をつけてもう一つのベッドで夫婦仲良く眠ることにしたパパとママ、あらら……熟睡している愛娘の隣で、ちゃっかりといちゃいちゃモードに突入。
 「ぁん、パパったらダメよ……真紀ちゃんが起きちゃうわ」
 「大丈夫だよ。それに、ここはそう言ってないみたいだけどな……ほら――」
 「だめ……ダメだったらぁ……ん……」
 いちゃいちゃモードから、いけいけモードへと移行したパパとママ、これでは真紀ちゃんと王子様も顔負けです。
 もしかしたら、真紀ちゃんがしょっちゅうエッチなことに出くわすのも、こんなにも仲睦まじすぎるパパとママの影響なのかもしれません。
 何はともあれ、今夜の真紀ちゃん一家、みんな幸せそうで何よりです――といったところでしょうか。
 その後、真紀ちゃんが王子様と再会できたかどうかは、いずれまた、別の機会にお話するとして――。
 ここはひとまず、おやすみなさい。


おわり