おしり な しおり れべる 7
〜 びやく な しおり ? 〜

作  竹海 楼蘭

 誰が何と言ったって、この瞬間くらい、ドキドキすることはありません。
 四つん這いの体勢からベッドに上体を預けて、お尻を高く掲げて、両手を後ろに回して、ワンピースの裾をたくし上げて、返すその手でパンツを下ろして――。
 ――むにぃ……。
 まだまだ肉付きの薄いお尻を左右に割り開くことで、一番恥ずかしいところを露わにさせた栞ちゃんのドキドキは、いまや最高潮に達していました。
「……栞のお尻、ちゃんと見える……?」
 上ずった声の成分は、緊張と期待のハーフ&ハーフ、といったところでしょうか。
 そこは本来、自分で見たり、他人に見せたりするようなところではないはずなのに、自分の目で確かめたこともあれば、他人の目に晒したのもこれが初めてではない栞ちゃん、
「うん、よく見えるよ」
 今の体勢からだとお顔が見えないお兄さんの声に、ゾクゾクとドキドキとが合わさったような、何とも言えない昂ぶりを覚えて、火照りに火照ったお顔を枕に埋めさせました。
 とはいえ、頭隠して尻隠さず――体は正直です。
 ……ひく……ひくっ……ひゅくっ……。
「おやおや、もうおねだり?」
 エッチのときだけはとっても意地悪になるお兄さんに、何も言い返すことができません。
 だって、夏休みに入ったその日から今日に至るまで、お兄さんによって開発され尽くしたお尻の穴は、高まる期待と高鳴る鼓動にシンクロして、ありったけ物欲しそうにしていたのですから。
「……だってぇ……」
 恥らう気持ちを置き去りにして、自分のものじゃなくなったような――とっくのとうにお兄さんのものになって久しいような、それでも自分の体の一部には違いないお尻の穴をひくつかせながら、
「……おしり……栞のお尻、ヘンになっちゃったんだもん……」
 もじもじとお尻をくゆらせるその仕草が、かえってお兄さんの目を楽しませていることに気づいていない栞ちゃん、いくらしっかりしているとはいえ、そこらへんはやっぱり六歳の女の子です。
 まあ、そんな栞ちゃんだからこそ、どこまでも可愛がってあげたくなるお兄さんの気持ちもよくわかります。恥ずかしそうにしながらも、ご要望通りの反応を見せてくれるわけですから、そりゃあお兄さんじゃなくたって、ご褒美をあげたくなるというもの。


「じゃあ、さっそく味見しちゃおうかな」
 ちゅ……。
「ふぁ……っ!」
 ……ぬぅ……っぷ……。
 お尻の穴にキスされたと思う間もなく、ぬるっとした舌の感触が直腸に潜り込んできて、やや遅れてムズムズがやってきます。
 ……ぬむ……ぬむっ……ぬむぅ……。
 挿し込みつつ、舐め回すような――実際そうだったのですから、他に言いようがありません――舌の動きに、ともすれば文字通りの逃げ腰になってしまいそうになるのを堪えて、栞ちゃんは指先に力を込めると、「んっ」と息むようにしました。
 ぬりゅうぅ……ぬちゅ……ぬるぅうぅ……。
「は……ぁ……っく……ふぅ……ぁあぁんっ!」
 この一夏かけて、消化器官の末端という本来の機能・用途を超えた使われ方をされてきたお尻の穴は、そのベクトルに従った広がり方を見せて、 舌をより深いところまで導いていきます。
「っはぁ……ぉく……おくぅ……奥まではぃ……ってぇ……」
 舌の深度が深まるにつれて、むず痒さにも似た感覚がだんだん強まっていって――それを快感として覚え込まされた栞ちゃんならではの、半音階ずつ上がってゆくソプラノの喘ぎ声が、音域の限界に達するのももはや時間の問題といえました。
「……ふかっ……ふかぁ……深くぅ……っうぅんんっ!」
 ぬちゅっ……にゅぷちゅ……にゅちっ……ぬちゅぷちゅ……。
 舌が潜り込んだり引っ込んだりするたびに、お尻のほうから聞こえてくるくぐもった粘着音も深みを増して、それだけ奥のほうにまで舌が到達していることが窺い知れます。
 念のため言っておきますと、出掛けに何べんもお浣腸してきましたから、舌がどんなに奥まで入ってこようとも、万が一のことなんてありえませんので悪しからず。
 むしろ、せっかくそこまでしてきた栞ちゃんのこと、もっと深いところまで可愛がってもらいたいようで――。
「も……っとぉ……もっ……とぉ……っ!」
 むにゅうぅ……っ……。
 体の内側を舐め尽くされるという、普通ではまず味わえない感覚の虜にされて、自分で潜り込ませた両の人差し指と中指とを鉤の字にするなり、そこをありったけくつろげてみせたのでした。
 ご存知の通り、夏休み初日のお泊まりでペットボトルをクリアしてしまったお尻の穴ですから、その広がりっぷりときたら、お兄さんでなくとも思わず見惚れてしまうくらいです。
 ここだけの話、バナナ一本なら楽々飲み込んじゃいますし、牛乳なら1パックまるまるお浣腸されてもへっちゃらと、夏前に比べて柔軟性と許容量が格段にアップしたのは、結腸近くまで黒々としたお口を開けていることからもおわかりでしょう。
「栞のアナル、だいぶレベルアップしたね」
 そうさせた張本人であるにもかかわらず、まるで他人事みたいな口調で告げたお兄さんは、ほんの味見というよりも、むしろ味わい尽くした感のあるお尻の穴を覗き込みながら、手元に用意していた小瓶のキャップを回しました。
 背の低い円筒型をした陶製の小瓶には、ラベルが貼っていないどころか、何の表記もありません。キャップが外されたことで、その中身が滑らかなペースト状の何か、ということまではわかるのですが……。
「……それ、なぁに?」
 格好はそのままに、首だけ後ろに巡らせた栞ちゃん、どこかで嗅いだことのあるような、消毒用アルコールとオリーブ油が入り混じったような匂いもそうですが、お兄さんが何をしようとしているのか、気になって仕方がないといったご様子。
「これ? ……そうだね、お尻に塗ると、ものすごーくエッチな気持ちになっちゃうお薬かな?」
 言うが早いが、指先で掬ったそのペーストを、おもむろにお尻の穴に擦り込みはじめたお兄さん、早くも悪戯モード全開なのか、栞ちゃんにお伺いを立てるつもりなど、毛頭ないようです。
「ん……っ……」
 にゅりゅ……。
 潤滑油代わりにしてきたマーガリンよりも馴染むのが早いくせに、塗られた後の感触だけはしっかりと残っている、お兄さん曰く『ものすごーくエッチな気持ちになっちゃう』お薬に、はじめ不安そうな表情を覗かせていた栞ちゃんでしたが――。
「……なんか、ヘンな気持ち……」
 ……にゅむ……ぬりゅ……。
 奥のほうにまで擦り伸ばされてゆくうちに、だんだんと息遣いが荒くなってきたばかりか、きめ細かな色白のお肌がしっとりとするくらいに汗ばんできて、額 に張りついた前髪といい、潤んだ瞳といい、半開きの唇といい、実にエロティックな様相を呈してきたじゃありませんか。
「はぅ……ムズムズって……するよぅ……」
 泣きそうな声が示すように、合計四本の指で広げられたその奥、お薬のおかげでぬらぬらと光って見える直腸全体が、次第に熱をもちはじめて、蕩けてしまいそうな、それでいてはっきりとした疼きを本人に伝えてきます。
 ちっとも痛くはないのに、ジンジンと脈打つ感覚だけがあって、今度こそ本当に、お尻がどうにかなっちゃいそうで――。

「――どう? ものすごーくエッチな気持ちになってきた?」
 抱き起こした栞ちゃんにバンザイの格好をさせて、ワンピースを裏返しに脱がせたお兄さんは、そのままパンツをするっと足から抜き取ると、自分はベッドにごろんと横になりました。
「じゃ、今日は栞のしたいようにしていいよ」
 熱っぽさを増したお顔に戸惑いの表情を浮かばせた栞ちゃんにそう告げると、おずおずと伸ばされてきた手は、はじめベルトの留め金を外して、次いでボタンを外して、さらにチャックを下ろして――。
 もどかしそうにジーンズを、これまた裏返しに脱がせた栞ちゃん、その手は止まることを知らず、ちょっぴり趣味の悪いペーズリー柄のトランクスを引き剥がしにかかるなり、
 すーっ……。
「……は……ぁ……」
 その下から現れた半勃ち状態のおちんちんに頬擦りしては、おもむろにそこらへん一帯の匂いを胸一杯に吸い込んだのでした。
 性フェロモンとでもいうのでしょうか、人によっては汗臭いとさえ感じられる、陰毛から立ち昇ってくるこもったような匂いも、今の栞ちゃんにとっては、エッチな気分をより高めるものでしかありません。
「いい……におい……」
 うっとりとした表情で頬擦りを南下させ、タマタマにお鼻の先っちょを擦りつけるようにして、さらにその下――そこだけは自分とお兄さんの両方に備わっている部分まできて、栞ちゃんのお顔はもう蕩ける寸前まできていました。
「ぁん……お兄ちゃんのおしりぃ……」
 周囲にうっすらと縮れ毛を生えさせたそこは、より生っぽくてきつい匂いを発していましたが、それすらも栞ちゃんにとっては芳しく感じられたことでしょう、
 ちゅぴ……。
 でなければ、自分がそうしてもらったように、そこに舌を這わせるなんて芸当は、きっとできっこなかったでしょうから。
「栞、アナル舐めもだいぶ上手になったね……すごく、気持ちいいよ」
 熱心に舌を使う栞ちゃんを眺めつつ、一夏かけてずいぶんとレベルアップを見せたテクニック――たとえば、そうしている間にも、右手でおちんちんをしごき つつ、左手でタマタマを揉むといった具合――に、内心舌を巻く思いで、お兄さんは惜しみない賛辞を送りました。
「ん……ふ……もっと、いっぱいキレイキレイするのぉ……」
 男の人のお尻に舌を這わせるなんて、ものすごくヘンなことのはずなのに、栞ちゃんはそうしたいと思う気持ちを止められませんでした。
 ぬりゅうぅ……ぬちゅ……ぬるぅうぅ……。
 舌先で皺の一本一本を辿っては、唇を何回も押し当てて、舌全体を使って舐め上げた後、尖らせた舌をすぼまりの中心にゆっくりと埋めていって――。
 褒められれば褒められただけ嬉しくなってしまう栞ちゃんのこと、謎のお薬を塗られたお尻のムズムズも手伝って、いつになく丹念な舌遣いでもって、お兄さんに悦んでもらおうと必死になっています。
 自分がこんなになるなんて、ほんの数ヶ月前には想像もしていなかった栞ちゃんでしたが、こんなになった自分を好きでいられるのも、そこにお兄さんがいてくれるからこそ。
 ですから、栞ちゃんがお兄さんのために頑張っちゃうのは、至極当然のことなわけで――大好きなお兄さんに気持ちよくなってもらいたい一心から、右手のお ちんちんが完全に勃起したのを見計らって、お尻の穴から抜いた舌を、ためらうことなく北上させにかかったのでした。
 ちゅばっ……ちゅむぅ……ちゅぶ……っちゅ……。
 タマタマを片方ずつ吸い上げては舌の上で転がしつつ、空いた左手でお尻の穴の周りを撫で回しつつ、裏筋に沿うようにして舌先を遡らせていって、
「ん……むぁ……」
 やっとの思いで亀頭に辿り着いた、そのエッチすぎるお顔といったら!
「んぅ……ふぅん……ぅん……ぅうぅん……」
 ちゅぷっ……ちゅぽっ……ぢゅぷっ……ぢゅぽっ……ちゅぶっ……ちゅぼっ……。
 普段のおしとやかな仕草からは想像もつかないエッチさで、お口いっぱいにおちんちんを頬張った栞ちゃんのフェラチオは、いつにも増して熱がこもっていました。
 これまでだったら、それはあくまでもお尻でのエッチの前段階に過ぎなかったのですが、今日ばかりはおかっぱ頭を振り立てて、どこまでもお口でお兄さんを悦ばせようと躍起になっています。
「んむっ……ふぅ……っん……むぅ……っん……」
 しょっぱい先走り液に喉を鳴らし、亀頭に舌を這わせ、くびれた部分を唇で擦りながら、お口そのものが性感帯になってしまったかのような錯覚の中で、ただ ひたすらに“その瞬間”が訪れることだけを願って、がむしゃらにおちんちんにむしゃぶりついていった栞ちゃん、
 ……ぬぷぅ……っ!
「……ぅあ……ッ!」
 お尻の穴に添えていた左手の中指を、ゆっくりと埋めていくなんて暴挙に出たのも、お薬が効きすぎたからなのかどうか――。
「し、しお……りぃ……ッ!」
 予想だにしていなかった栞ちゃんの反撃に対して、呻き声を堪えきれなかったばかりか、指先に前立腺を刺激されたお兄さんは、一挙に込み上げてきたその衝動を、可愛くも大胆な恋人のお口めがけて、余すところなく放出したのでした。
 ――ぶびゅりゅっ! びゅりゅりゅっ! ぶびゅっ! びゅるっ!
「ふ……っうぅうぅうぅうぅうぅんんんんんん――ッ!」
 お口いっぱいに迸った精液に頬っぺたを膨らませつつ、涙目になって受け止める栞ちゃんの様子からすれば、何もそこまで……と思わなくもありませんが、それは早計というもの。
 ……ごっ……きゅん……っ……。
 ややあって、ほっそりとした喉が大きな音を立てたところを見るに、お口に溜め込むだけ溜め込んだ精液を、じっくりと味わっていたことがおわかりでしょう。
 ぢゅび……づぢゅ……っ……ぢゅりゅ……。
 飲みづらいながらも、尿道に残っているぶんまで余さずに吸い上げて、唇の端からこぼれそうになっていたのを指で拭っては、お兄さんのお尻から抜き取った 指と交互にお口に含んでみせた栞ちゃん、ここまでエッチなのも珍しいような気がしますが、これもお薬のせいなのでしょうか。
「……栞、今日はすごくエッチだね」
 お兄さんにそう言われてしまうくらい、自分がいま、どれだけいやらしいお顔をしているのかなんて、当たり前ですが栞ちゃんに見えるはずもありません。
 けれど、うずうずするお尻の熱は、いまやお顔にまで伝播していましたし、もうエッチなことしか思いつかないくらい、心までも毒されきっていましたから、
「うん……栞、エッチだから……エッチな栞だからぁ……もっと……もっといっぱい……エッチなこと……して――」
 お尻のみならず、あそこまでも剥き上げて、はしたなくもおねだりしてみせた栞ちゃん、お薬にどんな成分が含ませていたにせよ、その効果は推して量るべしといったところ。
 夏休みももう終わろうとしているのに、栞ちゃんのレベルは限界知らずのようで、どこまで上がってしまうのか、実に見物ではあります。
 週末に予定されている遊園地でのデートを目前に控えた今日も今日とて、レベルアップに勤しむ栞ちゃんに、どうか今しばらくのお付き合いのほどを――。

 くぷっ……にゅぽっ……ちゅぶっ……くぷっ……にゅぽっ……ちゅぶっ……。
 抽送のたびに粘膜を捲り上げて、どこまでもおちんちんを咥え込んで離さないそこは、栞ちゃんの中で、うんちをするところというよりも、むしろおちんちんを迎え入れるところとして機能しているかのようでした。
 もちろん、生きてゆく上で必要な生理現象は訪れますが、それすらもお兄さんにコントロールされてしまっている以上、栞ちゃんがそんな風に思ってしまうのも無理もありません。
 この夏休みの間、自宅のおトイレでした回数よりも、お兄さんの見ている前でしてみせたり、お浣腸を我慢してから出したり、あるいはお出かけした先でおも らしするように言われたりした回数のほうが圧倒的に多い栞ちゃん、アナルセックスの真っ只中にあって、思い返されるのはそんな恥ずかしい記憶ばかり。
「ふぁあっ……ふわぁあぁあ……っ!」
 とまあ、そんな具合に、アナルセックスの感覚はうんちをするときのそれに似ていますから、どこをどうしたって声を抑えきれるわけがありません。
 直腸を引っ掻き回されて、結腸の手前を突き上げられて、肛門を捲り返されて、いつ果てるとも知れない便意がずっと続いているような感覚は、未だ肛門期の途上にある栞ちゃんにとって、もはや快感以外の何物でもありませんでした。
 むしろ、こんな日々が続いているからなのかもしれませんが――ことお尻の快楽に対しては、尋常ならざる反応を示してしまう栞ちゃん、たった数回のストロークの最中にあって、幾度となく絶頂を迎えていました。
「ぃくっ! ……ひくっ! ひぃ……っ……くぅうぅうぅうぅんんッ!」
 ……しょぽ……しょぽぽ……しょわぁあぁ……。
 直腸側から子宮を押し上げてくる衝撃も手伝って、あえなく絶頂へと導かれた栞ちゃんのあそこからは、愛液と一緒におしっこがとめどなく漏れ出しています。
 ロストバージンから続く、あそこでのエッチの回数もそれなりにありますけれど、お尻での快楽に溺れて久しい栞ちゃんのこと、お兄さんの一突きに対してびくんと背筋を仰け反らせて、病みつきになったアナルセックスに我を忘れていました。
「栞のお尻、遊園地まで待てないみたいだね」
 茫然自失といった風体の栞ちゃんを捕まえて、こちらは一度射精したことで、若干の余裕が生まれたと見えるお兄さんは、ゆっくりと腰を前後させつつ、ぺったんこなおっぱいを摘み上げてきました。
「お尻からこんなにエッチな音させて……遊園地でいっぱい恥ずかしいことされたくって、今から期待してるのかな?」
「ゃあ……っ! ちが……ちがぅうぅんんっ!」
 きゅ……きゅっ……きゅうぅ……っ……!
 これまでされてきた数々の“恥ずかしいこと”を思えば、断固として拒否してもおかしくはなかったはずなのに、言葉以上にその締めつけでもって、お兄さん の望み通りにしてほしいことをアピールしてしまった栞ちゃん、穴があったら入りたい――もとい、入れてほしいとは、まさにこのこと。
 遊園地でのデート――それは確かに、胸がドキドキするくらい魅力的なイベントです。
 なのに、人がたくさんいる遊園地で、どんなに恥ずかしいことをされるんだろうって思ったら、胸のドキドキ以上にお尻のムズムズが込み上げてきて――。
「……っあ……ふぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ〜ッ!」
 恥ずかしいのに止められないおもらしと、お部屋いっぱいに響き渡った嬌声を計算に入れなくても、お兄さんにはすべてお見通しなのでしょう。だからといっ て、他に選択の余地が残されているわけではない栞ちゃんからすれば、そこにどれほどの差があるとは思えませんでした。
(……遊園地って……人がいっぱいなのに……栞……どんな……どんな恥ずかしいこと、されちゃうのかなぁ……)
 衆人環視の中で、どんなに恥ずかしいイベントが待ち受けていることやら、ついこの間も、電車の中でおもらしするように言われた栞ちゃんですから、今でさえ恥ずかしくって死んじゃいそうなくらいなのに、
(すごく……恥ずかしいこと、されちゃうのかなぁ……)
 それ以上のことが待ち受けていると知ってなお、不安よりも期待のほうが上回っているようで、そんなところにもレベルアップの成果が窺えるというか――。
「――デパートの水着売場でオムツ穿かせてもらって、帰りの電車の中で赤ちゃんみたいにうんち漏らしちゃった栞だもんね」
 恥ずかしいことをされたがっている栞ちゃんを抱き寄せながら、お兄さんはとっても意地悪な――けれど、今の栞ちゃんにとっては実に効果的な――ことを囁きかけました。
「今度行く遊園地って、水着で入れるところだから、一発でバレると思うんだけど……栞がそうしたいなら、そうしようかな」
 ゆっくりと腰を動かすついでに耳たぶに歯を当てて、おっぱいをぎゅっと捻り上げたお兄さんってば、エッチのテクニックだけじゃなく、言葉巧みに栞ちゃんを篭絡するのも十八番のようで、潜在的なMっ気を限定解除するのに、さほど時間はかかりませんでした。
「それとも、栞は人がいっぱいいるとこで、おもらししたいのかな? パレオがついてるから、すぐにはバレなさそうだし……ね?」
「は……ひっ……ぃいぃいぃいぃんっ!」
 栞ちゃんの脳裏には、お兄さんに見立ててもらった水着姿で、はしたなくもおもらししてしまう瞬間の情景が浮かんでいるのでしょう、その締めつけのみならず、両足をびくんびくんと跳ね上げさせて、これまで見たこともないような絶頂っぷりを見せつけてきます。
 もちろん、自分を大事にしてくれるお兄さんですから、本当にそんなことを強要してくるはずはないにせよ、想像の中だけでならどこまでも恥ずかしいこと だって許してしまえる――いえ、むしろそうされたがっている栞ちゃんのこと、大勢の人が見ている前で水着を汚してしまう未来予想図は、あまりにも恥ずかし すぎて、ゾクゾクすることでしたから、
 にゅぢゅぷっ……ずにゅぷっ……にゅぢゅぷっ……ずにゅぷっ……。
「……ぁ……は……ぁあぁ……っ……あ……っはぁあぁあぁあぁあぁあぁ――っ!」
 『ものすごーくエッチな気持ちになっちゃう』お薬がそうさせるのか、どこまでも気持ちのいいアナルセックスに、何度目かも忘れてしまった絶頂へと追いやられてしまったのでした。

 そんなこんなで、絶頂の余韻が冷めやらないうちから、第二、第三どころではない、幾度となく繰り返される愉悦の大波にさらわれてしまった栞ちゃん、
(……もう……栞、もう……どうなっちゃっても……いいからぁ……もっといっぱい……もっともっと、恥ずかしいこと……してほしいよぉ……っ!)
 口にこそ出しませんでしたが、それこそが本音だったことでしょう。
 こんな風に、恥ずかしさが気持ちよさに取って代わるのなら、どんなに恥ずかしいことだって受け入れられる気がします。
 たとえヘンな子だって思われても、お兄さんがそう言ってくれれば、大勢の人の前でわざとおもらししてみせたり、裸んぼのまま歩き回ったりしたって構わないと、体以上に心そのものが揺さぶられてしまっている栞ちゃん、
「……栞、何だってするもん……お兄ちゃんの言うこと……何だって聞くからぁ……」
 だから、栞にいっぱい恥ずかしいことして――という呼びかけを暗に秘めて、お尻のムズムズが転移したあそこに、手ずからお兄さんの指を招き寄せたのでした。
「何だって言うことを聞く代わりに、おまんこも可愛がってもらいたいんだね?」
 くちゅ……くちゅ……くちゅ……くちゅ……くちゅ……くちゅ……。
 はじめ中指の背で上下になぞっていたのを、180°向きを変えて、中指だけを立てたお兄さん、外国の人に対してしてはいけないサインそのままに、すっかり濡れそぼった膣内を前後させはじめました。
 ちゅぽっ……ぢゅぷっ……ちゅぽっ……ぢゅぷっ……ちゅぽっ……ぢゅぷっ……。
「アナルだけじゃ物足りないなんて、栞ってばほんとにエッチだね――」
 中指に人差し指を添えて出し入れさせつつ、もう一方の人差し指で尿道口をぐりぐりとこね回すお兄さんの声も、どことなく上ずっています。
「――こんなにエッチなんだから、アナルとおまんこだけじゃなく、おしっこの穴でも気持ちよくなれるんじゃないかな?」
「ぅん……栞……おしっこの穴もぉ……お兄ちゃんが、いっぱい……いっぱい可愛がって……くれるならぁ……」
 きゅうっとそこを広げてみせた栞ちゃん、クリトリスの陰に隠れた尿道口までもターゲットにされようとしているのに、少しも臆するような素振りは見受けられませんでした。
 自分のすべてを、お兄さんに捧げてしまっても構わない――それは、六歳の女の子にしては行き過ぎた感のある、純粋すぎるほどに純粋な想いだったことで しょうけれど、齢六歳にして何もかもを委ねられる相手と巡り会えた栞ちゃんですから、そんな風に思い至ったところで、少しも不思議はありません。
「ここもそのうち、いっぱい可愛がってあげようね――」
 そんな告白をどう受け止めたものやら、膣口から二本の指を、お尻の穴からおちんちんをそれぞれ抜いて、
「――でも、今日は栞のおまんこを……いっぱい可愛がってあげたい気分なんだ」
 一度は尿道口に押しつけていったおちんちんを、それこそ勝手知ったるかのように、愛液の滲み出すそこに押し当てていったお兄さんでした。
 ……にゅず……ぅ……。
「んっ! ……くぁ……」
 お尻と違って、ロストバージンから日も浅い膣口は、挿入に際して少しばかりの抵抗を見せましたが、わずかに残るその痛みすらも、今なら快感に置き換えられてしまう栞ちゃん、
 ごりゅ……っ!
「ん……ぎぃ……っ!」
 おちんちんの先っぽに子宮口を押し上げられる圧迫感に、わずかに眉根を寄せたものの、あそこでもお兄さんを迎え入れられる悦びの前には、鈍く広がる痛みなんて遠く及ばないようです。
「栞、おまんこも……だいぶこなれてきたね」
「ぅん……おまんこ……栞のおまんこぉ……おまんこ、おまんこいっぱいだよぉ……」
 おまんこという四文字は、口にした瞬間に恥ずかしさを掻き立ててくる魔法の言葉のようで、栞ちゃんは知らず知らずのうちに『おまんこ』という恥ずかしすぎる単語を連呼してしまっていました。
 ……じゅぷっ……にゅぢゅぷっ……じゅぷっ……にゅぢゅぷっ……。
「お……まんこぉ……っ! おま……んこぉっ! おまん……こっ……おまんこぉッ!」
 付け加えるなら、惜し気もなくその単語を口にすることが、お兄さんの興奮をどれだけ呼び覚ますかなんて、栞ちゃんには想像もつかなかったことでしょう、
「栞、しおり……ッ! おまんこ……栞のおまんこに……栞のおまんこ、精子で――」
 がむしゃらに腰を突き上げてくるお兄さんの、そんな荒々しささえも、今ならば全身全霊でもって、快感として受け止めることができて――。
「――精子で……いっぱいに……いっぱいにしてあげる……ッ!」
 ぶびゅりゅうぅうぅ――ッ!
 子宮口をこじ開ける勢いで突き立てられたおちんちんから、胎内の一番奥深くに迸った熱い脈動に、呼吸すらも忘れてしまいそうな衝動が駆け抜けていきます。
 お尻でのそれと違って、打ちつけ、跳ね返り、満たされてゆくその感覚は、女の子に生まれていなければ、決して味わうことができなかった充足感となってやってきました。
 お兄さんにいっぱいにされている――正真正銘、自分がお兄さんに愛されているという、嬉しいのに涙が出てしまいそうな、その満ち足りた感覚。
 それを言葉で表現するには、あと数年はかかることでしょうが――何はともあれ、
 ――びゅるっ! ぶびゅるっ! びゅっ! びゅぐっ!
「んぅっ! んぁあっ! ぁうっ! あっ! あっ! あぁあぁあぁあぁあぁ――ッ!」
 あと数年後だったら、間違いなく妊娠していたに違いない射精を受けて、ぽっこりと下腹部を膨らませた栞ちゃんは、びゅくびゅくと注ぎ込まれる精液を受け止めながら、いつ果てるとも知れない悦楽の只中で、夢と現実の狭間へと堕ちていったのでした。

「……ぁ……ん……」
 お顔に打ちつける熱いゆばりに、目を覚ますなり栞ちゃんはお口を大きく開けました。
 ぢょぼっ……ぢょぼぼっ……ぢょろろろろろろろろ……。
 目覚ましにしてはどうかと思いますが、そうされるのも慣れっこになってしまっている栞ちゃんですから、お顔に降りかかるおしっこに喉を鳴らすなんてことも、当たり前のように受け入れてしまっています。
「……んっ……んぐっ……んぅ……ぅん……」
 喉が小刻みに上下させて飲み込むよりも、おしっこの勢いのほうが強くて、大半はお顔からおっぱいのほうに流れてしまっていますが、大好きなお兄さんのですから、中断させるわけにもいきません。
 おかっぱの髪の毛をぐっしょりと濡らしてなお、延々とおしっこを飲み下し続ける栞ちゃん、その勢いが衰えるにつれておちんちんを咥えたりなんかして、最後の一滴までも取り込もうとしているようでした。
「そういえばさ――」
 おしっこに喉を鳴らす最愛の恋人に、ふと思い出したかのように声をかけてきたお兄さん、
「――あのお薬って、ただの塗り薬って知ってた? ……お浣腸のしすぎかな? アナルの中がだいぶ赤くなってたから、可哀想だと思って塗ってあげたんだけど」
 ……ご……きゅんっ……。
 おちんちんを頬張ったまま、目を白黒させている栞ちゃんに、わざとらしくも意地悪な笑みを浮かべて、
「いやぁ、栞があんなにエッチになるなんて……予想外だったなぁ」
 白々しい台詞で真相を告げたものですから、当の栞ちゃんとしては立つ瀬もありません。
 事実、ラベルを剥がしていたとはいえ、あのお薬は紛れもなく市販の膏薬だったわけで、これまた見事に騙されてしまった栞ちゃん、ついさっきまでのあんなことやこんなことが、まったくもって自分の思い込みでしかないと知らされたわけで――。
「……ふぇ? ……ふぇえっ? ……ふぇえぇえっ?」
 おちんちんからお口を離すなり、素っ頓狂な声を上げてしまったのも、無理もないというもの。
 てっきりお薬のせいだとばかり思っていたのが、事実無根、まるで違っていたわけですから、頬っぺたのみならず、耳までも真っ赤に染め上げて、思いつく限りの数々の痴態に、ああもう、どうしたものやら。
「ま、栞が根っからのエッチだってわかっただけでも、試してみた甲斐があったかな?」
 一枚も二枚も上手をゆくお兄さんのからかうような口調に、お尻のみならず墓穴を掘りまくられた感のある栞ちゃん、今からこんなだと、週末のデートが思いやられます。
 それこそ、想像の範疇でしかなったことが、現実のものになってしまいそうで――ぐうの音も出ないとはまさにこのこと。
「やぁ〜んっ!」
 今さらながらにして、ばっとお顔を覆ってしまった栞ちゃんでしたが、どんなに恥ずかしいことが待ち受けていようとも、お兄さんとのデートを取り下げるつもりはないようで、これまたレベルアップの一環と捉えていいものなのかどうか――。

 はてさて、週末に予定されている遊園地でのデートが実に気にかかるところではありますけれど、今回はその前哨戦ということでお開きすることにいたしましょう。
 栞ちゃんにとって、夏休みの最後を飾るに相応しいデートの内容は、いずれ改めて語られることでしょうから、レベルアップ云々はさて置き――栞ちゃんとお兄さんとの熱すぎるくらいに熱い夏は、まだまだどうして、終わりそうにありませんよ?



つづく